SSブログ

悲しみのフランス [ニュース]


先週11/13、パリで悲惨な事件が起きました。テロリストの連続襲撃による死者は129名にのぼり、今日の記事によれば今も221名もの負傷者が入院しているそうです。このニュースを知ったときは、ショックで気分が悪くなってしまいました…。

オランド大統領が参加する式典をはじめ、あちこちで追悼の集会なども開かれているようですが、こうして人が集まることで、そこがまた標的になるのではと恐怖を感じます。


この事件の翌日には、ストラスブール近郊で新型のTGV(高速鉄道)が試験走行中に脱線し、また10名が亡くなりました。TGVの死亡事故は、約30年前に開業して以来初だそうです。

悲惨な事件が続き、私も気分が落ち込んでいます…。

こんな時節ですが、ストラスブールでは、予定どおり11/27からマルシェ・ド・ノエルが開幕する模様です。準備は着々と進んでいるようです。
パリの事件以降、世界情勢は不安定で、各地から人が集まるイベントには不安も感じますが…歴史あるイベントが、どうか今年も平和に終了しますように。

ストラスブールのマルシェ・ド・ノエル
http://noel.strasbourg.eu/
http://noel.strasbourg.eu/en/accueil (英語)

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

今年の大聖堂(夏のショー) [イベント]

遅まきながら、今日は、9月下旬まで行われていたストラスブールの大聖堂の夜のイベントの写真を掲載したいと思います。

今年は、大聖堂は1000周年ということで(前身となる聖堂の建造から計算しているらしい)、町ではあちこちのウインドウにミレニアムの装飾が施されており、町全体がお祝いムードが漂っていました。

夜のショーは、これまではバカンスシーズン真っ盛りの7月と8月にしかやっていませんでしたが、今年はなんと9月下旬まで行われました。9月にもなると日が短くなりそろそろ夜も寒いのですが、観光客が減ってしまう時期にまでしっかりイベントを続けるというところに1000年を迎える大聖堂への愛情を感じました。

ところで、ストラスブールの大聖堂といえば、アルザスの赤砂岩でできているため、通常はバラ色をしています。しかしながら今年の夜のショーでは、入口近辺の像がそれぞれに色のついた衣をまとい、カラフルで生き生きしていました。もともとはこんな色だったんでしょうか…光でこんなにきれいに着色できるとは思っていませんでした。

SXBCath-2015-0.JPG SXBCath-2015-1.JPG
(左は参考写真、右は西側のライトアップ)

以前のように西側がメインだと思ってショーを西から見ていたところ、像は美しく全体も色は変わるものの、全体に変化に乏しいような印象を持ちました。例年よりショーの時間も長く、ミレニアムの期待が大きかっただけに、少し残念な気持ちでした。

…が!通りすがりに人がたまっているのを見つけて、南のパレ・ロアン側でちょっぴり待っていたら、音楽とともに光が動き、次々と映像が映し出されるではありませんか!多分、広場を工事して綺麗にしたこともあって、南をメインにすることにしたのでしょう。しかも、以前のように色を変えるだけではなく、大聖堂の1000年の歴史を想起させるような映像や文字が織り込まれた、壮大なプロジェクションマッピングでした。ブラボー!
強いて文句を言うことがあるとすれば…寒かったです…。

ということで、ブログにもいくつかの場面を掲載しておきたいと思います。記念の年を祝うかのように咲いていくバラや工事の作業、大聖堂が出来上がっていくさまなどは、本当はもう一度見たかったのですが、寒さもあって体力的に心配だったので諦めました。

SXBCath-2015-2.JPG SXBCath-2015-3.JPG
SXBCath-2015-4.JPG
SXBCath-2015-5.JPG SXBCath-2015-6.JPG

こうして並べてみると写真の軸のずれがはっきり見えてちょっと情けないですが、様々な映像があったことは記録できていると思います。ちょっとしたずれなども旅の記念ということで…。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:旅行

今年のストラスブール土産 [名物]

何年かぶりにストラスブールを訪れました。町並みは大きくは変わっていませんでしたが、店が入れ替わったり、ユニクロが登場したりと、少しずつ変化していました。

ストラスブールでお土産を買うとなれば、クグロフ、パンデピス、ワイン、Hansi(アルザス出身の画家)グッズなど定番のものもありますが、今年、新たな商品を見つけたので、のせておくことにしました。

まず、ここ数年でできた紅茶のお店「Dammann Frères」(プチットフランス近辺)で売られていた、大聖堂1000周年のお茶です。パッケージも限定品らしくて素敵です(缶の色は3色)。
緑茶ベースで、オレンジ、サクランボ、シナモン、はちみつなどの香りが楽しめます。

souvenir_sxb_d.f.2015.JPG

続いて、ふらりと入ったビレロイ・ボッホ(大聖堂前の通りのお店)で、現地模様のカップ(ニューウェーブのシリーズ)を見つけました。ストラスブールらしく、大聖堂、ハート形のクッキー、コウノトリなどが描かれています。しかも割引になっていたので、即決!今回、皿は買いませんでしたが、我が家には同シリーズのカップ&ソーサーが4客あるので、形としては一応お揃いということになります。ストラスブール好きにはたまらない品だと思います!

souvenir_sxb_v.b.2015.JPG

今年のカテドラルの光のショーは、1000年記記念バージョンでした。例年よりショーの期間も長く、バカンスシーズンを外して出かけたのにショーを楽しむことができました。ただ、ちょっと寒くて暗かった…。
ショーの写真は、近いうちにまた掲載したいと思います。

(参考情報)
Damman Frère (Maison de Thé à Strasbourg)
 48, rue du Fossé des Tanneurs
 67000 Strasbourg
 月~木 10:00-12;30、13:30-19:00
 金、土 10:00-19:00
 https://dammannstrasbourg.wordpress.com/

Maison de Villeroy & Boch Strasbourg
 8, rue Merciere
 67000 Strasbourg
 月~土 8:30-19:00
 http://www.villeroy-boch.fr/

(ビレロイ&ボッホ)Villeroy&Boch ニューウェイブ カフェ マグ

(ビレロイ&ボッホ)Villeroy&Boch ニューウェイブ カフェ マグ

  • 出版社/メーカー: Villeroy&Boch(ビレロイ&ボッホ)
  • メディア: ホーム&キッチン



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:旅行

仏検の受付が始まりました [フランス語]

今年も、気づけばもう9月。いつの間にか1年の2/3が終わっていました。早いなぁ。。。

さて、最近ではどんどん脳がとろけていますが、フランス語検定の受付が始まったので記載することにしました。今年の秋季試験は以下の予定です。

実施級:準1・2・準2・3・4・5級
1次試験:2015年11月15日(日)
2次試験:2016年1月24日(日) 準1・2・準2級の1次試験合格者が対象

私は2級を持っているので、受けるなら準1級なんですが、まったく自信がないので迷っています。必死に勉強するか、最初からやらないか?通信コースで対策講座をとったときの点数は不合格点ではなかったですが、辞書をひきまくってようやく達成している状況で、さらに聞き取り試験ではそもそも字を書くスピードが追いつかないようなので、去年はお金の無駄だと受験を諦めたんです…。最近ダラダラ人生だから一念発起してガリ勉するか、やっぱりダラけて過ごすか、悩みどころです!(準1級は受験料が1万円もするし!)

ところで、私の最近のフランス語学習は、アンスティチュ・フランセ東京の通信講座を続けて忘れるのを防ぐという程度のものです。毎度、課題提出の締切寸前に慌てて夜更かしをして課題を埋め、ギリギリにポストに走る、という繰り返しで、結構ツラかったりします。やっつけ仕事をしているため、頭には知識がろくに残らず語彙は減っていくばかりですが、ないよりマシ、でしょうか。

確実に身に付いたかどうかはともかく、ボチボチ続けていたら文法のコースは最後まで終わってしまったので、今季は翻訳講座をとってみました。和訳・仏訳とも、文章は短いながら、どう表現するべきかが難しく、毎度悩んでしまいます。何度も別の紙に書いてから清書するのですが、書いているうちにさらに直したくなり、いつも回答用紙はぐちゃぐちゃに汚れてしまい、自己嫌悪に陥ります。

ただし、今回の課題の中には、アルザスの「ジャムの妖精」クリスティーヌ・フェルベールのコンフィチュールに関する文章もあって、少し気分が盛り上がった時もありました。自分が住んでいたアルザス関係の課題ぐらいは良い点数がほしいけれど。。。結果はいかに!?(忘れて頃に返却されます)

仏検も通信講座も決めきれないままではありますが、今日はこの辺で終わりにします。これらの情報は、以下のページから入手できます。

実用フランス語技能検定試験(仏検)
(公益財団法人フランス語教育振興協会)
http://apefdapf.org/
↑ ページを開けてみたら、教師をしている友人の文章が載っていてびっくりしました!

アンスティチュ・フランセ東京
http://www.institutfrancais.jp/tokyo/


2015年度準1級仏検公式ガイドブック―傾向と対策+実施問題(CD付) (実用フランス語技能検定試験)

2015年度準1級仏検公式ガイドブック―傾向と対策+実施問題(CD付) (実用フランス語技能検定試験)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 駿河台出版社
  • 発売日: 2015/04/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:資格・学び

メッセル・ピット化石地域 [ショートトリップ]

ストラスブール滞在の終わりごろ、ストラスブールから車で日帰りも可能な距離にあるメッセル・ピット化石地域(ユネスコ世界自然遺産、1995年登録)に行きました。フランクフルト・アム・マインからは南東約35㎞の距離、つまりフランクフルト空港からちょっと足を延ばせば行ける場所にあります。

この化石地域は、今はだだっ広い空き地のようにしか見えませんが、昔は火山湖で、周辺には魚類、哺乳類、鳥類、爬虫類など非常に多様性に富んだ生物が周囲に暮らしていたようです。湖底が無酸素状態だったことや、油分を含んだ頁岩が堆積していったことなどによって、多種にわたる生物が、時間が止まったかのようなきれいな化石となって発見されています。動物の進化の過程や、動物たちの生活を知る上でも貴重な史料となっているようです。

この場所は、今は世界遺産として登録されていますが、最初から保護されていたわけではなく、採掘場となった後、産業廃棄物のゴミ捨て場になりそうになった時期もあったそうです。幸いにして重要性が認められて保護され、世界遺産にもなって、現在は展示スペースが併設されたちょっとマニアックな観光スポットになっています。

入口の看板はちょっと恐竜っぽくて、ジュラシックパークみたいでした(馬か何かかもしれません)。Grube Messel と書いてあります。

Messel-1.JPG

ここで発見された化石で一番有名なのは原始的な霊長類の化石「イーダ」です。骨格だけでなく、動物としてどんな形をしていたのかがよくわかります。ただし、ここで展示されているのはレプリカです…。

Messel-2_ida.JPG

カエルの化石も展示されていました。まるで泳いでいるようでした。

Messel-3.JPG

ガイドツアーにも参加してみました。インフォメーションの展望台からも見えるには見えるのですが、ツアーではフェンスの中に実際に入ることができます。

Messel-4.JPG

頁岩や化石のプレートも触らせてもらえました。何を言っているのかは、ほとんどわからなかったですが、なんとなく満足しました。

Messel-5.JPG

ここで発掘された史料は、メッセル、ダルムシュタット、フランクフルト・アム・マインなどの博物館でも見ることができるそうです。

なお、メッセル・ピットは、英語併記はあったものの、どちらかというとドイツ語中心の観光施設だったなという印象でした。本やネットの記事、解説などを読んでから行った方が理解しやすいかもしれません。

参考:
ドイツ観光局のメッセル・ピット化石地域の情報(日本語)
http://www.germany.travel/jp/towns-cities-culture/unesco-world-heritage/messel-pit-fossil-site.html

追記2015.08.23
イーダの化石が今、上野の科学博物館に来ています。(なんという偶然…!)
脊椎動物の進化に迫る特別展示「生命の大躍進」は10/4までです。


イーダ: 美しい化石になった小さなサルのものがたり

イーダ: 美しい化石になった小さなサルのものがたり

  • 作者: ヨルン フールム
  • 出版社/メーカー: 創元社
  • 発売日: 2015/07/07
  • メディア: 大型本



ザ・リンク―ヒトとサルをつなぐ最古の生物の発見

ザ・リンク―ヒトとサルをつなぐ最古の生物の発見

  • 作者: コリン タッジ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2009/09
  • メディア: 単行本



nice!(2)  コメント(0) 

ストラスブール2015夏イベント [イベント]

フランスは、すでにバカンスの季節です。今年も夏のイベントが始まっています。

自分はなかなか行けていないけれど、かつてストラスブールにいたころに遊びに来てくれていた人たちが、ぼちぼち現地を懐かしんでフランスに向かい始めたので、今日は今年のイベントに少しふれてみます。

大聖堂では、夏恒例のショーが始まりました。今年のテーマは "1015-2015 : la Cathédrale de toute éternité"です。今年は、7/4-9/20、かつてよりひと月ほど長い期間、楽しむことができるようです。

フランス語ではこういうものはひとまとめにスペクタクルと言いますが、大聖堂の夜のショーは、最近日本でも流行りの「プロジェクションマッピング」にあたります。ストラスブールの大聖堂はアルザス独特の赤砂岩でできていて、夕方に見ると夕日があたって神々しい色に輝きとても美しいのですが、レースのような美しい透かし彫りを計算しつくしてライトを当てる夜のショーも見ごたえがあり、おススメです。

開催時間は以下です。15分間で、30分ごとに何度か行われます。
なお、7、8月は、何度か行われた後も、音なし光のみのバージョンで1時まで見られるようです。

7月:22h30~、8月:22h15~、9月:21h15~
ただし、9/5、11、19は22h15~

ほかにもストリートアート、7/14の独立記念日の行事、フォルクローレなどイベントが盛りだくさんです。
夏のイベントのパンフレット(多国語バージョン)は以下にあります。
http://www.ete.strasbourg.eu/uploads/programme_ete_multilingue_2015.pdf


(参考)ストラスブール、夏のイベントのページ(フランス語)
  http://www.ete.strasbourg.eu/

nice!(0)  コメント(0) 

アルザスワイン街道のガイドブック [アルザスワイン街道]

今となってはパリよりストラスブールが好きと断言できる私ですが、フランスを訪れる際、アルザスにのみ行こうという人は世の中あんまりいないようです。そこそこ分厚いガイドブックであっても、アルザスの情報はストラスブール、コルマールを数ページと、おまけ程度にリクヴィル、エギスハイム、それにシュバイツァー博士の故郷であるカイゼルスベルクぐらいしか掲載していないと思います。

そんな中、アルザスワイン街道に魅せられたという方が出した本が異彩を放っています。
「 アルザスワイン街道 お気に入りの蔵をめぐる旅」
森本 育子 著(鳥影社)

普通のガイドブックとは違って、大都市の観光名所をめぐるとかいった視点の本ではありません。ワイン街道沿いの村々を一つ一つ写真付きで紹介した、マニアックともいえる逸品です。

我が家にももちろんあります。おススメです!

アルザスワイン街道 お気に入りの蔵をめぐる旅

アルザスワイン街道 お気に入りの蔵をめぐる旅

  • 作者: 森本 育子
  • 出版社/メーカー: 鳥影社
  • 発売日: 2014/07/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

ブドウの木の手入れ [生活]

日本では、かつてアルザスワイン街道で見たような雄大なブドウ畑の景色を見かけることはありません。アルザスのブドウ畑では今頃、緑色の葉っぱが茂ってとてもさわやかな風景が広がっているはずです。帰国して数年が経ち、ワイン街道の風景があまりにも恋しくなったので、5/31、ワイナリーの畑でブドウの木のお手入れを体験させてもらってきました。

ワイナリーの説明によれば、今年の5月は(このワイナリー周辺では)暑くて晴れが多かったらしく、ブドウの生育はいつもより早いとのことでした。つるは枝を誘導する柵の最上段の高さを超えるほどにまでのび、すでに花が咲いていました。

fleur_bigne_mai2015.JPG

ブドウの花は花びらがないそうです。(カベルネ・ソーヴィニヨンの木)

今回体験させてもらった作業は、ブドウの枝や葉を整頓し枝をまっすぐに立てて固定するための芽かき、副梢整理と誘引作業です。余分な葉や枝を摘み取って風通しを良くすると同時に、日陰を少なくして葉に日光をたっぷりあて、栄養を実にため込むというわけです。風通しが良くなると虫もつきにくいそうです。

vigne-mai2015.JPG

伸びすぎた枝の先端もカットし、あちこちに絡みついていた巻きづるも切りました。
1本の木に、1時間半か2時間かかりました…。自分がのろいので仕方ないですが、手入れ時の注意点などいろいろ教えてもらえて勉強になりました。

上出来とは言えないかもしれませんが、作業後のブドウの木の姿はスッキリし、青空のもとで心地よさげでした。また、見に行きたいと思います!

(いつもより大き目の写真を掲載しました)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

ジローナ(バルセロナ旅行・番外編) [ショートトリップ]

バルセロナ旅行の記事を最後に書いたのはすでに9か月前…今更ですが、バルセロナ(Barcelona)に行ったときに経由したジローナ(Girona)について、少しだけ町の様子を載せることにします。

 バルセロナ記事一覧はこちら

バルセロナに行く際には、往復ともジローナの空港を使いましたが、ジローナの町には帰路にのみ立ち寄りました。ジローナの駅前から空港まではバスで行くことができます。

飛行機に乗る前日の午後、バルセロナの観光を終えると、バルセロナ・サンツ駅から優雅にスペインの新幹線AVEでジローナへ…新幹線は快適でもっと長く乗りたいぐらいでしたが、40分とかからず到着してしまいました。近いです!
チケットはrenfeのサイトで購入したeチケットでした。ちなみに、時間帯はこんな感じでした。
  バルセロナ・サンツ16:15~ジローナ16:52

ヨーロッパではだいたいの駅ではチケットがなくてもプラットホームまで行けるのですが、バルセロナ・サンツ駅でAVEのホームに入るときには、チケットとパスポートを提示し、簡単な荷物検査を受ける必要がありました。

Girona01_AVE.JPG Girona02_Girona.JPG

ジローナは生憎の雨でした。歩いて10分ほどのところにあるホテルにチェックインすると、もう観光の時間はさほど残っていませんでしたが、とにかく大聖堂の「天地創造」のタペストリーを見なくてはと、荷物を置くとすぐに旧市街に向かいました。

駅方面から旧市街に行くに際にわたるオニャー川と川沿いの家並みの夕景は静かで、なかなか風情がありました。この川にかかる橋のうちの一つ Pont de les Peixateries Velles は、パリのエッフェル塔で有名なグスタヴ・エッフェルが造ったものです。レースを編んだような赤い鉄橋がもつ雰囲気は、なるほどエッフェル塔に通じるものがあるような気も…。今回、橋の写真は暗くて出来が悪かったので掲載しないことにしましたが、ネット検索をすると美しい写真が見つかります。

Girona03_river,bridge.JPG Girona04_from_Pont.de.SantAgusti.JPG
Pont de SantAgustiからの風景。左の写真の端っこに写る赤い橋がエッフェル作のPont de les Peixateries Velles

橋を渡って旧市街に入ると、重厚な石が積み上げられた要塞のような壁がそびえ、その隙間を縫うように道が続いていました。その風景は、まるで中世の町が取り残されたかのよう…。雨が降って薄暗い日だったので、重く冷たい石の世界は、ちょっと圧迫感がありました。(下の写真の手前にある標識と比較すると壁がとても高いことがわかるのですが…写真が暗いです)

Girona05_wall.JPG

旧市街では、まず聖フェリウ教会(La basílica de Sant Feliu)に行きました。このころには薄暗くなり始めていたので、教会内は人気も少なく、貸し切り状態、見放題でしたが、目的のタペストリーは大聖堂にあるので、ここはサクサクと観光しました。

観光情報によると聖フェリウ教会は13-18世紀ごろに建てられたようです。柱のアーチがロマネスク様式であることや(聖歌隊席や身廊の天井はゴシックみたいでしたが)、壁が分厚く窓などの開口部が小さいことから、土台は古い教会のように感じました。

Girona06_Sant.Feliu.JPG Girona07_Sant.Feliu.JPG

続いて11-18世紀ごろに建てられたという大聖堂に向かいました。正面入口へと続く少し長い石段は、何とも言えない上品さが漂っているように思えました。一応、開いている時間には入れましたが、もうろくに観光する時間がない状態だったので、駆け足で教会内部や回廊を見て回り、並ぶ宝物の見物もそこそこにタペストリーの前に陣取り、ギリギリまでこの刺繍をじっくりと眺めました。

Girona08_Cathedral.JPG Girona09_Cathedral.JPG

天地創造のタペストリーは11世紀につくられたものです。結構、大きいです!いろいろなストーリーが1枚のタペストリーにこめられているので、じっくり見るとあれこれと発見があり、見飽きることがありません。顔つきが「ヘタウマ」な感じで愛嬌があるのも面白いのです。写真禁止ということで、あとでポストカードでも買おうと思っていたのですが、出るころにはお土産売り場を閉められてしまいました。ヨーロッパでは、閉める時間=従業員が帰る時間なので、ごくごく当然の成り行きでしたが、本当に残念でした。

大聖堂を出た後もお土産屋をさまよいましたが、ろくに天地創造グッズは見つからず、最終的に月めくりの卓上カレンダー(小さいのでもちろん全体像はわからない)とごくごく1部の動物の絵のマグネットを手に入れました。このマグネットは今も冷蔵庫付近で活用されています。

後から見ると天地創造をどうしても見たければアマゾンなどで本も買えるようですが、ここでは、教会のパンフの写真で雰囲気を残すことにします…。

Girona10_brochure.JPG

私はジローナをゆっくり観光する時間はとれませんでしたが、教会以外にもアラブ浴場など歴史的な建物が残る町なので、バルセロナ滞在時に1日余分に時間があるようなら、日帰りで訪れるのも良いと思います。

最後に、大聖堂の近くで夜にとった風景です。屋根上でラッパを吹く天使?の飾りが不思議と気に入りました。

Girona11_night.JPG

ところで、この日は一連のバルセロナ旅行の最終日でした。旅行のシメとなる最後の夕食は、ふらっと入った川沿い(新市街側)のレストランで食べました。サービスはとても一流とは言えなかったですが、店員さんがとても親切で、開店前に店に入れてくれた上、バルセロナで食べたどの食事よりも美味しかったのが印象的でした。

(参考)ジローナ観光情報
 http://www.girona.cat/turisme/eng/index.php


ロマネスクの宇宙―ジローナの『天地創造の刺繍布』を読む

ロマネスクの宇宙―ジローナの『天地創造の刺繍布』を読む

  • 作者: 金沢 百枝
  • 出版社/メーカー: 東京大学出版会
  • 発売日: 2008/04
  • メディア: 単行本



バルセロナ旅行の記事
 バルセロナ旅行総括編 / バルセロナへ / サグラダ・ファミリア / サン・パウ病院
 グエル公園 / ガウディ建築 / カサ・バトリョ / ロス・カラコレス(レストラン)
 モンジュイックの丘等 / カタルーニャ音楽堂 / ゴシック地区 / 町の風景 / 食事
 番外編・ジローナ

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:旅行

モイストポプリ [生活]

今日は、ご近所の施設でモイストポプリづくり体験をしてきました。Web上にもいろいろ書かれているので自己流でもできそうでしたが、材料の花をそろえるのが面倒だし、一度指導者のいるところでやってみて、良いと思ったらまた自分でやればいいと思ったのでした。

今日の材料は、以下でした。
 ・ローズマリー 6-7cmのもの3本
 ・マリーゴールドの花びら(一夜干し程度) 大きく一つまみ程度
 ・パンジーの花 2つ
 ・塩(粗塩みたいなもの) どんぶり半分ぐらい
 ・透明プラスチックケース

モイストポプリは、簡単に言えば、植物の塩漬けを作るような感じで、塩、ハーブ、塩、ハーブと順に重ねていけば出来上がります。体験コーナーはとても空いていたのですが、つきっきりで指導されるということはなく、材料の説明のあと、フチに見えるように入れるときれい、というアドバイスがあっただけで、あとは自由に遊び放題でした。

見本品は最下層はローズマリーでしたが、私は先に塩を敷き、ローズマリー2本、塩、マリーゴールド、塩、パンジーとローズマリー、と重ね、最後は塩でフタをする形にしました。花は外から楽しめるように端によせてあるので、真ん中はほとんど全部塩…。真ん中に何もないのも寂しいし、たまに緑が見えるのもいいかなと、ローズマリーの葉をスカスカにならない程度にちぎっておいて、ぱらぱらとあちこちに散らしてあります。

pot-pourri_humide_2015printemps.JPG

Webで見た写真では花と塩が地層みたいに重なっているものが多かったのですが、材料に花びらでなく、花そのものがあったこともあって、思いのほか華やかな印象の仕上がりになりました。

肝心の香りはブログにはのせられませんが、ただの模様入りの塩に見えて、なかなかのものです。ケースのフタをとるとローズマリーの香りがふわーっと漂います。この「塩漬け」がこんなに香るものだとは知りませんでした!最上層の塩のフタは、香りを抑えつけたりはしないようです。なんだか綺麗に詰められたので、玄関に飾りました。

ところで、ポプリはフランス語ではpot-pourriと書きます。辞書の記述を引用すると。
 pot: 壺(つぼ)
 pourri: 腐った、腐敗した

とてもじゃないけど良い香りがするとは思えない、「腐ったツボ」という意味になります…。

ちなみに、フランス語では、今回作った塩づけのモイストポプリは pot-pourri humide 、乾いたドライポプリは pot-pourri sec というようで、検索するとレシピ(フランス語)がたくさん出てきます。フランス語のレシピを見ると、(当然とも言えますが)フランスらしい材料が使われています。たとえば、シナモン、スターアニス、かんきつ類。この取り合わせはまるで Vin chaud 、つまりホットワインの材料!思わず苦笑しました。

花束をもらうことがあったら、こうして一部を残すのも良いなと思いました。
(グラスに入れたり、塩にエッセンシャルオイルをたらしたり、上にドライフラワーを飾ったりするのも良いようです)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。