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ヴィースの巡礼教会(ドイツ) [バカンス]

いよいよ一連の旅は終わりに…。いまごろ雪景色なんて笑ってしまいますが、ひと月前のヴィース教会(Wieskirche)は雪景色でした。ここはノイシュバンシュタイン城からロマンチック街道沿いに車で暫く走ったところにある教会です。ぽつんと原っぱに建っていますが、ユネスコの世界遺産に登録されている教会です(ヴィースの巡礼教会、1983年、文化遺産)。

wieskirche2012-2.JPG

本当かうそか、何と言っても強烈なのは、ここのキリスト像が涙を流したという伝説、いや、奇跡です。異教徒の私にはここの歴史のどれもが信じがたいような…。

 ・木像であるキリスト像が涙を流した!
 ・これは「奇跡」だ!
 ・「奇跡」の像を一目見ようと人が押し寄せる!
 ・巡礼者が多すぎるので豪華な教会を建築!

・・・あまりに大まか過ぎるので、この教会の概要をもう少し詳細に書いておきます。

奇跡のキリスト像はもともと聖体行列のために修道士により造られましたが、あまりに悲惨な姿だったために像は屋根裏にしまわれてしまいました。これを1738年に農婦マリアがもらい受け、熱心にお祈りを捧げたところ、6月14日に像が涙を流すという奇跡が起こったのです。噂を聞きつけた巡礼者が次第に増え、礼拝堂に移したものの対応が難しくなって、ついに1745~1754年にかけヴィース教会が建てられました。教会入口に続く小道の手前には今も礼拝堂があります。

ロココ建築の第一人者だったドミニクス・ツィンマーマンによって建てられた教会の中は、一面に華麗な装飾が施されており、祭壇には奇跡を起こしたという「鞭打たれる姿のキリスト像」が安置されています。穏やかな外観や痛々しいキリスト像のイメージとはかけ離れた、壮麗な空間です。

wieskirche2012-4.JPG  wieskirche2012-1.JPG

天井画もまた華やかでした。振り返ってみればキリストの涙がここまでのものを造らせたわけです。人々の信仰心が建築や絵画など様々な芸術を発展させてきたのだと実感できる場所です。

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なお、この教会を手掛けたツィンマーマン氏はここから離れられなくなり、住居を近くにうつして生涯教会を見守り続けたそうです。建築家の情熱と愛着も特別だったようで、ヨーロッパでもっとも美しいロココ様式の教会のひとつ、といわれるのも納得です。

  ヴィース教会(日本語あり): www.wieskirche.de

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