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ザンクト・ガレン(スイス) [バカンス]

イースターの連休の周辺の旅の続きです。ボーデン湖に浮かぶライヒェナウ島(→こちら)を後にして、スイスのザンクトガレン(Sankt Gallen)に行きました。ドイツからスイスへの国境では、高速道路用のシールが貼られているかどうかチェックを受けます(→こちら)。うちは事前に購入していたのでするっと通過です。

ザンクトガレンとは州の名前でもあるし町の名前でも修道院の名前でもありますが、もとはアイルランドから来た聖ガルス(St. Gallus)の名前に由来します。ザンクト・ガレンの修道院は、聖ガルスが613年に建てた建物が母体となっており、今では「ザンクト・ガレンの修道院」(Convent of St. Gall)という名前で1983年にユネスコ世界文化遺産にも登録されています。

さて、8世紀に創設されたこの修道院は1805年に閉鎖されましたが、1000年の歴史を誇るキリスト教の神学研究の拠点でした。中世ヨーロッパの学問の総本山だったのです。特に重要なのは、8世紀に建てられたザンクト・ガレン修道院の付属図書館(Stiftsbibliothek)です。修道士たちが書き遺した2000冊を超える写本(8-12世紀)、1000年以上前の本など貴重な書物や手稿が納められた、世界最大級の中世の図書館です。約15万冊もの蔵書があるそうです。

st-Gallen-Bibliothek.JPG  st-Gallen-Unesco.JPG

ところで今回、イースターの前後に教会を見学するのはなかなか大変だということがわかりました。キリストの復活というのはとても重要らしく、復活祭前後にはミサが頻繁に行われるのです。お陰で、図書館は閉まっていました…。この図書館の内部にはロココ様式の美しい装飾が施されているそうなので残念でした。

大聖堂の建物は1755年から1768年に建設された後期バロック建築の傑作だそうです。大聖堂ではミサが延々と続いていたので、終わるまで我慢強く待つ必要がありましたが、見事な装飾が見られました。

st-Gallen-Kathedrale1.JPG st-Gallen-Kathedrale2.JPG

大聖堂の近くには1878年創設というテキスタイル博物館(Textilmuseum)もありました。修道院は自給自足の生活であったため亜麻布織が行われており、その技術がやがて広まって、ザンクトガレンの町の繊維業(レース、理念)が発展したということです。世界各国から集めた品々に加え、地元の刺繍やレースを手がける会社から図案や見本集などが寄贈されて、今では約3万点のコレクションがあるそうです。

st-Gallen-textilmuseum.JPG

修道院の脇は結構な坂になっているのですが、高台にも行ってみました。町だけでなく、歩くにつれて遠方にドイツ、オーストリアとの国境となるボーデン湖も見えてきました。大きな町の、静かな風景でした。

st-Gallen-Klosterhof2.JPG st-Gallen-Klosterhof1.JPG

(参考URL)
 ・スイス政府観光局日本語サイト
   http://www.myswiss.jp/jp.cfm/home/ 
 ・スイス政府観光局サイトより、ザンクトガレン
   http://www.myswiss.jp/jp.cfm/area/region/02/offer-Destinations-02Ostschweiz-208445.html
 ・テキスタイル博物館
   http://www.textilmuseum.ch

今回の旅行の記事:
  車で近隣諸国へ(ステッカー購入)
  ライヒェナウ島(ドイツ)
  ファドゥーツ(リヒテンシュタイン)
  リンダウ(ドイツ)
  フュッセン(ドイツ)
  ノイシュバンシュタイン城、ホーエンシュバンガウ城
  ヴィースの巡礼教会(ドイツ)
  ウルム

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