車の売却(取引)2 [帰国手続き]
フランスで乗っていた車を帰国時に売却したときのブログ第3弾の続きです。 前半はこちら
買い手はほぼ決まったものの、現金が揃わないので車を引き渡さないまま日が過ぎ、ついに3度目の正直、約束の土曜日がやってきました。この日まではウチの車ではありましたが、彼の要望に沿って、売りに出してからは一度も車を動かさず、最後の1週間ほどは車はないも同然でした。最後に乗ったのは少し南の町セレスタに行った時…。もう乗ることはないんだなと寂しくなり、愛車の最後の姿をカメラに収めました。土曜に来てくれたフランス人も、「私も最初の車を売ったときは寂しかったわ」と、交渉時とは打って変わってやさしく同調してくれました。
買い手はこの日はちゃんと電車で来ていました。お金も全額揃って引き取り準備万端!心なしかウキウキしているように見えました。我々も、本当にこの車を欲しがっている人に買ってもらえて良かった、と思えました。
ところで、車を引き渡すにあたっては、下記の手続きを忘れずにしなくてはなりません。
・取引を示す書類3枚(CERTIFICAT DE CESSION D’UN VÉHICULE)を記入。
それぞれに新旧オーナーがサインする。
(1枚は県庁へ、残り2枚は新旧オーナーの控え)
・旧オーナーはカルト・グリーズ(Carte Grise、車輌登録証)の旧オーナーの情報の欄に斜線をひき、
« vendu le »もしくは« cédé le »に続いて取引日時を記載、サインする。
このカルト・グリーズは新オーナーが車とともに持ち帰る。
この後、更に県庁に申請が必要です。
・旧オーナーは書類を県庁に提出する。(+保険の解約)
・新オーナーは居住地の県庁に古いカルト・グリーズを持って行き、自分の登録をする。
斜線をひいた時点から旧オーナーが持っていたカルト・グリーズは無効となり、それ以降は所有権も、責任もなくなるわけです。万が一、買い取り人が帰り際に事故を起こしても旧オーナーにはもう責任はありません。ただし、きちんと県庁に申告をしないと、旧オーナーのところに新オーナーの違反切符が届いてしまうことになりかねません。知らない者同士の取引なので、我々は万が一の時のために、買いに来た人の保険証(顔写真、住所等の掲載有)のコピーをもらっておきました。
車のナンバーは、我々が買い取った時に新しい形式のものを申請しプレートも付け直したので、新オーナーはもうナンバーを変える必要はありませんでした。もし、旧式のナンバーで登録されている車を買い取った場合は、オーナーが変わった時に新しい番号を申請しなくてはならないので、今回の新オーナーは、古い車を買い取ったにも関わらず新しいナンバーが付いていて、ちょっぴりお得だったかもしれません。
ところで、このとき、ひとつ失敗がありました。カルト・グリーズにサインをしなかったのです。付添い人のフランス人がカルト・グリーズの記載を読んだ上で「いらない」と言うので、「あ、そう?」となったのですが、後から手続き(フランス語)をよくよく読むと、サインしろと書いてありました。他人が勝手に線をひいてしまうことがあり得るから当然ですよね…。取引後フランス人はすっかりやる気をなくしてしまったし、先方も南仏にいる「本当のオーナー」に車を渡さねばならなかったので、双方とも面倒になってしまい、数日間放置となりました。
仕方ないのでこちらもさっさと県庁に行くことにしました。カルト・グリーズを出さなければいけないのは買い手の方だし、ひょっとしたらそのまま受け取ってくれるかもしれないし…。我々の方は、窓口に書類を出すとあっさり「ハイ、わかりました」となり、あっという間に手続きは完了しました。数日後、買い手からも「登録できたよ」と連絡がありました。恐らく、売り手が先に県庁に行ったからスムーズだったのでは、と思います。先に新オーナーがサインのないカルト・グリーズを持って行ったら、盗難車と疑われる可能性は十分あると思います…。こちらも帰国が近かったので、もめずに済んで良かったと思いました。
ところでこの購入者の代理人は、交渉が成立すると気分がよくなったらしく、近くのカフェでコーヒーを飲もう!と言いだし、我々にコーヒーをおごってくれました。フェイスブックないのか?そのうち日本に行きたいんだよ!などと語りかけ、とても嬉しそうにしていました。ホント、いい人が買ってくれたもんだ…。その後、我々は去っていく「元愛車」を見送りました。他人のものだからか、車がデカイからか、彼は試乗時とは違って、軽い渋滞を引き起こすほどのゆるやかさで去って行きました。
アルザスのナンバーをつけたままのあの車は、今はニースを走っているのかな?そんな風にあの車をふと思い出す時が今もあります。
関連ブログ
車の売却(取引)1(2013年9月記載)
車の処分(検討)(2013年9月記載)
車の売却(準備)(2013年9月記載)
保険の解約(住宅、車)(2013年7月記載)
買い手はほぼ決まったものの、現金が揃わないので車を引き渡さないまま日が過ぎ、ついに3度目の正直、約束の土曜日がやってきました。この日まではウチの車ではありましたが、彼の要望に沿って、売りに出してからは一度も車を動かさず、最後の1週間ほどは車はないも同然でした。最後に乗ったのは少し南の町セレスタに行った時…。もう乗ることはないんだなと寂しくなり、愛車の最後の姿をカメラに収めました。土曜に来てくれたフランス人も、「私も最初の車を売ったときは寂しかったわ」と、交渉時とは打って変わってやさしく同調してくれました。
買い手はこの日はちゃんと電車で来ていました。お金も全額揃って引き取り準備万端!心なしかウキウキしているように見えました。我々も、本当にこの車を欲しがっている人に買ってもらえて良かった、と思えました。
ところで、車を引き渡すにあたっては、下記の手続きを忘れずにしなくてはなりません。
・取引を示す書類3枚(CERTIFICAT DE CESSION D’UN VÉHICULE)を記入。
それぞれに新旧オーナーがサインする。
(1枚は県庁へ、残り2枚は新旧オーナーの控え)
・旧オーナーはカルト・グリーズ(Carte Grise、車輌登録証)の旧オーナーの情報の欄に斜線をひき、
« vendu le »もしくは« cédé le »に続いて取引日時を記載、サインする。
このカルト・グリーズは新オーナーが車とともに持ち帰る。
この後、更に県庁に申請が必要です。
・旧オーナーは書類を県庁に提出する。(+保険の解約)
・新オーナーは居住地の県庁に古いカルト・グリーズを持って行き、自分の登録をする。
斜線をひいた時点から旧オーナーが持っていたカルト・グリーズは無効となり、それ以降は所有権も、責任もなくなるわけです。万が一、買い取り人が帰り際に事故を起こしても旧オーナーにはもう責任はありません。ただし、きちんと県庁に申告をしないと、旧オーナーのところに新オーナーの違反切符が届いてしまうことになりかねません。知らない者同士の取引なので、我々は万が一の時のために、買いに来た人の保険証(顔写真、住所等の掲載有)のコピーをもらっておきました。
車のナンバーは、我々が買い取った時に新しい形式のものを申請しプレートも付け直したので、新オーナーはもうナンバーを変える必要はありませんでした。もし、旧式のナンバーで登録されている車を買い取った場合は、オーナーが変わった時に新しい番号を申請しなくてはならないので、今回の新オーナーは、古い車を買い取ったにも関わらず新しいナンバーが付いていて、ちょっぴりお得だったかもしれません。
ところで、このとき、ひとつ失敗がありました。カルト・グリーズにサインをしなかったのです。付添い人のフランス人がカルト・グリーズの記載を読んだ上で「いらない」と言うので、「あ、そう?」となったのですが、後から手続き(フランス語)をよくよく読むと、サインしろと書いてありました。他人が勝手に線をひいてしまうことがあり得るから当然ですよね…。取引後フランス人はすっかりやる気をなくしてしまったし、先方も南仏にいる「本当のオーナー」に車を渡さねばならなかったので、双方とも面倒になってしまい、数日間放置となりました。
仕方ないのでこちらもさっさと県庁に行くことにしました。カルト・グリーズを出さなければいけないのは買い手の方だし、ひょっとしたらそのまま受け取ってくれるかもしれないし…。我々の方は、窓口に書類を出すとあっさり「ハイ、わかりました」となり、あっという間に手続きは完了しました。数日後、買い手からも「登録できたよ」と連絡がありました。恐らく、売り手が先に県庁に行ったからスムーズだったのでは、と思います。先に新オーナーがサインのないカルト・グリーズを持って行ったら、盗難車と疑われる可能性は十分あると思います…。こちらも帰国が近かったので、もめずに済んで良かったと思いました。
ところでこの購入者の代理人は、交渉が成立すると気分がよくなったらしく、近くのカフェでコーヒーを飲もう!と言いだし、我々にコーヒーをおごってくれました。フェイスブックないのか?そのうち日本に行きたいんだよ!などと語りかけ、とても嬉しそうにしていました。ホント、いい人が買ってくれたもんだ…。その後、我々は去っていく「元愛車」を見送りました。他人のものだからか、車がデカイからか、彼は試乗時とは違って、軽い渋滞を引き起こすほどのゆるやかさで去って行きました。
アルザスのナンバーをつけたままのあの車は、今はニースを走っているのかな?そんな風にあの車をふと思い出す時が今もあります。
関連ブログ
車の売却(取引)1(2013年9月記載)
車の処分(検討)(2013年9月記載)
車の売却(準備)(2013年9月記載)
保険の解約(住宅、車)(2013年7月記載)
2013-09-09 21:00
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0