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エルバンのインク [名物]

今年から、大人の雰囲気を醸し出そうと(?)チープな万年筆を使い始めました。最近は家で書き物をすることはあまりないので、無駄に乾くことがないよう、インクは毎回少しだけ入れるようにしています。

日本では万年筆の使い方を習ったりなどしませんが、フランスはペン文化なので、子供のころから万年筆を使い慣れているそうです。…と書きつつ、フランスにいたころでも、語学学校(基本外国人ばっかり)ぐらいでしか他人の筆記具を見なかったためか、万年筆を使っている人を見かけた記憶はほとんどありません。でも、筆記試験のときも文字を消せないようペンで答案を書かなければならない等、ペンを使う国ならではの風習を多少は味わったように思います。

ペンを使うの国だけあって、フランスでは小さな文具屋でもインクを豊富に取り揃えているようで、ストラスブールの町を歩いていたら、ショーウインドウにPILOTの色雫というシリーズの赤や緑のカラフルなインクが並んでいるのを見つけたことがあります。日本語が書かれているから余計に目についたのかもしれません。

在仏中は知らなかったのですが、フランスには「J.HERBIN」(エルバン)というシーリングワックスやインクの会社(1670年、ルイ14世の治世からの老舗)があります。ここの30種類ほどのインクのうち「ヴィオレパンセ」という色は、長らく小学校で使うインクに指定されていたそうです。黒が基本の日本とは違い、紫が指定されていたのはフランスらしいとも思えます。

興味がなければ気づかないでしょうが、よくよく見てみると日本でもときどきエルバン社のインクが売られています。それぞれに植物や風景などからとった名前がつけられ、色も豊富で、あれもこれも試してみたくなってしまいます。なお、ヴィオレパンセはパンジーのことらしく、ラベルには花の絵も描かれています。

…とこのあたりまではしばらく前に知っていたのですが、先月エルバンのインクをとある文具屋で発見し、早速買ってしまいました。この店舗にはエルバンのインクがほぼ全色がそろっており、さらにPILOTの「色雫」シリーズもきれいに並んでいて、種類の豊富さに思わず目が輝いてしまいました。売り場面積がふつうの個人商店の規模程度しかないこの店舗にこれだけの品が揃うのだから、かなりマニアックな店といえると思います...。

herbin-volette.pensee.jpg


ちなみに、エルバン社は香りのついたインクも出しています。使ったことはないけれど、手紙をあけたらふっとラベンダーの香りが広がる…そんなインクなら素敵だなと思いました。

ほかに、手軽なカートリッジインクも売られていますが、日本の万年筆には形が合わないらしいので、エルバン社の1000円ほどの万年筆や対応ボールペンなど、対応している筆記具であることを確認しておく方がよさそうです。

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