フランス式子育てが人気!? [ニュース]
米ジャーナリストのパメラ・ドラッカーマン(Pamela Druckerman)さんの著書「Bringing Up Bébé」がアメリカで大人気だそうです。Webのニュースだけでなく、新聞にもこの本に関連する記事が載っていました。
人気の本は、ニュースによると以下のようなことが書いてあるそうです。詳細は知らないしフランスの子育て事情なんて知りませんが、傍目に見ていて「ホントか?」と言いたくなってしまいました。著者の周囲には賢い親と聞きわけの良い子供たちが多かったんでしょうねえ…。
・フランスの赤ちゃんたちは生後10週目で夜泣きもせず一晩中すやすやと眠り、
・保育園へ上がる頃には「お願い」と「ありがとう」を言うことができ、
・食事の皿はいつもきれいにする。
・フランスの子どもは間食をしません。
・フランスでもっとずっと力が注がれているのは、感情知性や自制心の発達
ウチのご近所さんの子供は相当な期間ピーピー夜泣きをしてましたけどねぇ~。こっちまで目が覚めることもしばしば。親がかなり放置しているような気がするのは気のせい?「お願い」もひどくて、「ムッシュー!」などと叫んで自分が場外に蹴飛ばしたボールを(ろくに追い掛けもせずに)通りがかった大人に拾わせる光景もよく見ます。かなり嫌な顔をした人もいました。ちなみに、Merci(有難う)はともかく、多分「ごめんなさい」は言えないと思います…。
間食もしていますね。学校帰りの子供がパンをかじりながら歩いているのを見かけるし、子供も大人もスーパー店内でまだ買ってもいない物をよく食べています。Mドナルドも常に賑わっており、ついでに言えばその机はいつも相当キタナイです(皿がきれいなはずがない)。そういえば以前読んだ本「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」(関係ブログはこちら)に、フランスでは幼稚園や小学校に迎えに行ったときに手作りのパン・オ・ショコラ(バゲットに板チョコを挟んだだけ)を食べさせるというくだりもあったので、間食する習慣はそれなりにあると思います。この本、ちょっと美化されすぎているようです。
そして「感情知性や自制心の発達」に注力!ちょっとしたことでやたら不機嫌になる人たちや、思い通りにならないとすぐ攻撃的になる人をたくさん見てきましたが、、、そうでしたか!日本では多くの人が抑えようとする「不満」など負の感情表現にも非常にポジティブなのだと言うこともできますね。良く言えば自分の気持ちに非常に正直な人たちですが、私には「我慢できない人たち」であるように思えます。
フランスでは子供が生まれても母親が仕事をやめることはあまりなく、親は子供と離れた時間を持つのが当たり前になっています。そして子供と一緒の時であっても、混み合った場所にでも堂々と勢いよくベビーカーを押して出かけます。ベビーシッターも気軽に頼めるようなので、恐らく、親は子供のために自分のやりたいことを無理に我慢したりしないのでしょう。良くも悪くも一定の距離感があり、細かいことに怒ったりもしないので、親も子供もストレスがたまりにくいのかな、と個人的には思います。
新聞の記事には、「フランス人の母親は子供にエネルギーを注ぎすぎてお互いに息苦しくなることを警戒している」と書かれていました。美しく言えばそうです。フランスの公園で自由に遊ぶ子供たちを見ていると、最近の日本はむしろ息苦しすぎる、と思うことがあります。親がいちいちピリピリしないフランスは、大らかで良い面もあると思います。ただし、子供が泣き叫ぶのを長らく放っておいたり、靴のまま電車の椅子に乗っても、公共の場でゴミをその辺に散らかしても知らんぷりなのはいただけませんが。
ストレスがたまりにくいのは結構ですが、マナーやルールに無頓着な面があるのは否めません。目の前で火のついた吸い殻をポイ捨てされるとビックリします。別の人にストレスがかからないように、公共マナーを守るよう、ある程度のしつけもお願いしたいところです。
Bringing Up Bebe: One American Mother Discovers the Wisdom of French Parenting
- 作者: Pamela Druckerman
- 出版社/メーカー: Penguin Press HC, The
- 発売日: 2012/02/07
- メディア: ハードカバー
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